体を上手く操って、イメージ通りのプレーをができる。
アスリートの理想です。
そのための一つのポイントは、
自身の体(普通に立った姿勢)の重心を高くしておくこと。
からだの重心が低いと、
運動動作として重心を下げてから
①ボールを追ったり
②相手を追いかけたり
③ジャンプしようとしたり
しても、床や地面からの反力を十分キャッチして、
上半身に伝えるパワーが減ってしまいます。
カンタンに想像してもらうと、
5センチくらいのコイル状のスプリングを立てて置き、
その2分の1、つまり2.5センチのところを
床に垂直に押して手を放して飛ぶ距離と
5センチのところから同じように押して手を放して飛ぶ距離を
想像してもらうと良いと思います。
「低い姿勢からのパワフルな動きが出せるコンディショニングとトレーニングをお願いします」
と、ある指導者から依頼されています。
そこで私は、屋外で寝そべることや道具が使えない環境条件で、
①床からしっかり反力がもらえる足のコンディショニング から始めて、
②胸郭からの腕の動きで重心を高い位置に誘導するコンディショニングエクササイズ
③適切な股関節角度を調整できる足の動きのトレーニングアクティビティ
④低い姿勢からのトレーニング
という流れで、アスリートたちの動きを導き出しました。
この過程で個別に細かい課題(例えば、浮指の癖がある、外反母趾など)が表面化してきたものの、
全体として、競技のパフォーマンスがグレードアップしました。
単純に、下半身に筋肉をつければパワーアップできるわけではなく、
かえって、ブレーキを増長してしまうこともありますよ。